小児手術・集中治療部について
当子ども医療センターは日本唯一の大学病院併設型の子ども医療センターであり、小児手術・集中治療部は、2006年のとちぎ子ども医療センター開設と同時に設置され、先天性心疾患患者の周術期管理と、小児重症患者の全身管理を担っています。
当PICUは全国でも珍しい麻酔科によって運営されるPICUであり、小児手術・集中治療部は小児麻酔と小児集中治療の両方を担います。自治医科大学全体では小児の手術は年間約1000例の麻酔症例があり、子ども医療センター内だけでも年間約600例の症例があります。小児手術部門は小児心臓血管外科手術の麻酔を中心に、本館麻酔科と連携し小児の全身麻酔を幅広く担当しています。
小児集中治療部門はいわゆるsurgical PICUで、年間約300例の小児を受け入れています。入院患者の内訳は、先天性心疾患の術後が約30%、小児外科、小児脳神経外科などの術後患者が約30%、循環器疾患を含む内科疾患の患者が約40%を占めています。運営形式はsemi-closed ICUで、入室した全ての患者の診療に集中治療医が関与し、主治医と毎日カンファレンスを行いながら最善の治療を提供することを目指しています。
大学病院併設型という当センターの強みを生かし、各分野のエキスパートと協力して診療に当たっています。
研修について
当PICUは日本集中治療医学会専門医研修施設に認定されています。また、自治医科大学病院が日本心臓血管麻酔学会専門医認定施設に認定されているため、当センターで専門医取得に必要な先天性心疾患手術の麻酔経験を積むこともできます。
当施設は小児麻酔と集中治療を同時に研修できる数少ない施設であり、手術麻酔だけでなく周術期管理も行えることが大きな特徴です。もちろん小児科をベースにした集中治療医も歓迎しており、気道管理やライン確保などの麻酔手技のトレーニングを行いながらPICUでの研修を行うこともできます。
小児麻酔、集中治療に興味のある先生は是非一度見学にいらしてください。